TECHNOLOGY METHOD

製法・技術

凍結乾燥フリーズドライ製法の化粧品応用

ヒト幹細胞培養液や各種グロースファクターなどは、経時安定性が劣り、効力が徐々に失われてしまいます。そこで当社では、美容原料を配合した化粧水、美容液および乳液を凍結乾燥させて、製品化する際に再溶解(用時調整の二剤型化粧品)する凍結乾燥という特殊加工の技術を採用しています。

この製法には、原形がそのまま保持され色や味などの変化が起こりにくいという特徴があります。さらに氷の結晶部分が微細な空洞として残るので、水分を加えると、この微細な空洞に水分が浸み込み、水に戻した場合の復元性・再現性が良いなどたくさんのメリットがあります。

しかし、効率よく凍結させる温度帯や時間を見つけ出すのが難しいため、化粧品への応用が進んでいませんでした。そこで、当社の熟練した技術と経験を活かし、化粧品のフリーズドライ加工を可能にいたしました。

防腐剤完全無添加 

当社独自のフリーズドライ製法により、無添加ではなく「防腐剤完全無添加」を実現しました。大切なお肌に直接触れるものだからこそ、熟練したスタッフのオペレーションのもと、多くの過程を手作業で行っています。施設の空調や使用する機器には徹底した衛生管理を施し、細心の注意を払って製造しています。

ナノリポソーム・カプセル化技術

カプセル化技術であるナノリポソームは、EGF(表皮細胞増殖因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)といった不安定な成分を安定させてくれます。浸透度はリポソームよりも高いので、肌になじみやすくて角質層にとどまりやすい特徴があります。長時間にわたり有効成分を肌に供給してくれます。

リポソームとは、私たちの身体の細胞膜と同じように多重分子構造をもつ、100~130nmほどの物質です。多重構造では、水に溶ける物質を水の層の中に、また油に溶ける物質を油の層の中に閉じ込めることができます。この便利なリポソームのサイズはナノサイズです。この小さなカプセルの中に薬を内包して、身体の中に取り込み浸透させていきます。身体の中の細胞膜は水を透過させないバリアになっているので、タンパク質や遺伝子などを中に入れることができません。しかし、リポソームは細胞膜とよく似た構造なので、体内に入ると細胞膜に融合し、中身の水に溶けた有効成分が細胞内に取り込まれるようになります。DDSの考えでは、有効成分をリポソームの中に取り込んで薬を安定化させ、バリアゾーンを通過させることができます。リポソームは、卵黄や大豆のレシチンからつくられ遺伝子医療などで活用されています。